電磁波が気になる人のBluetoothイヤホンのおすすめタイプは?

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コードレスのイヤホンは非常に快適だ。長時間使用の場合は充電の問題はあるもののコードを気にせずに動くことが出来るので最近はもっぱらBluetoothのイヤホンを多用するようになった。微弱電波なので気にするほどの電磁波は出ていないと思っていたが、読者の方からのリクエストメールを頂いたので、今回はそのご要望にお答えして電磁波測定器を使って調べてみよう。

Bluetooth(ブルートゥース)イヤホンとは

Bluetoothとは周波数2.4GHz帯を利用した近距離無線通信の規格で、電波の到達距離は10mと省電力のためモバイル機器同士を接続するのに適している。スマートフォやタブレットに標準搭載されているので、イヤホンの他にもスピーカーや、プリンター、デジカメ等と接続することが可能。色々なデバイス間でネットワークを構築できるというわけだ。

Bluetoothイヤホンも到達範囲が10m程度のClass2と呼ばれる規格であり、製品仕様を見てみると通信出力が最大2.5mWと微弱ではあるが、長時間耳の穴に突っ込んでいるわけだから電磁波の影響が気になるところだ。

測定したBluetoothイヤホン

【2021/09/28追記】
2021年 5月に発売されたBluetoothワイヤレス イヤホンAnker Soundcore Liberty Neo 2も調べてます。
Bluetooth ワイヤレス イヤホンの電磁波を測定しました2

メーカーの違うふたつのBluetoothイヤホンの電磁波を測定しました。
同じような時期に買ったもので、どちらもBluetoothのバージョンは3.0でClass2です。
現在Bluetoothの最新バージョンは5.0です。バージョンによって電磁波強度に若干の差はあるかも知れませんが、今回は手元にあるバージョン3.0でご勘弁ください。

1.ロジテック LBT-PCHS400

2.バッファロー BSHSBE23

こちらは付属のイヤホンを接続することで両耳でステレオで聞くことが出来ます。
片耳・両耳の使い分けが出来るというのがウリです。こちらは両耳用にして測定します。

利用した電磁波測定器

マイクロ波測定器TM-195

電磁波測定器は測定したい電磁波の周波数とマッチしなければなりません。
このTM-195の測定可能周波数は50MHz~3.5GHzなので、Bluetoothが使用する2.4GHz帯の電磁波の測定が可能です。
TM-195の詳細はこちら

測定結果

通信電波の強度は一定では無く、データの送受信時に高くなるので1分間での最大値が表示されるモードを採用しました。
測定単位は高周波でよく使われる1平方センチメートルの空間を通過する電力束密度(μW/cm2)で比較します。

測定環境

測定場所はWi-Fi電波も飛んでいるし、空間は電波が飛び交っているので、実際に測定する前に測定環境を確認します。
この部屋のマイクロ波環境は0.082μW/cm2です。センサー部分にBluetoothイヤホンを近付けてどれくらい数値が上がるのかを確認していきましょう。

1.ロジテック LBT-PCHS400の測定結果

下の写真のとおり、1分間での最大値は0.684μW/cm2でした。
以前、「スマホが集まればそれに比例して電磁波は強くなるのかを検証」という記事を書きました。
その記事を参考にしていただければ分かると思いますが、0.684μW/cm2はスマホがWi-fi通信している時と比べれば格段に低い数値です。Wi-fiとBluetoothは同じ2.4GHz帯で通信しますが、近距離通信のBluetoothは低出力なので当然といえば当然です。

2.バッファロー BSHSBE23の測定結果

次に音楽などステレオで聞くことのできる両耳タイプのイヤホンです。
1分間の最大値は1.312μW/cm2でした。
偶然にも片耳タイプの約2倍になってしまいました。
両耳タイプですが、Bluetoothの電波送受信部は片方にしか無いのに不思議です。
両耳でセパレート型のBluetoothイヤホンも調べたいですが、今回は手元にありませんので次の機会とさせてください。
(両耳を塞ぐと何故か不安な気持ちになるので片耳イヤホンを使うことが多いのです。すみません。)

まとめ

今回はBluetoothイヤホンの電磁波(電波)の強度を測定しました。
1分間の最大値は片耳タイプで0.684μW/cm2、両耳タイプで1.312μW/cm2でした。
スマートフォンで通話する時の電磁波と比べると全然低い数値ではありますが、電磁波の影響は時間×強度となりますので耳の穴に長時間突っ込んでいるのは少し気になるかもしれませんね。
両耳のセパレート型イヤホンを調べることが出来なかったのは残念ですが、大体同じような数値になるのではないでしょうか。
不思議なのは電波の送受信パーツが片方にしか付いていないはずの両耳タイプのイヤホンの数値が約2倍になったことです。
推測ですが、もう一方の耳に行くコードがアンテナの役割をして増幅されたのかも知れませんね。
今回の測定結果からはBluetoothイヤホンは片耳タイプがおすすめと言えそうです。

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