高周波電磁波を利用して近距離通信をする便利なBluetoothですが、頭部への電磁波の影響が気になる人も多いはず。
前回は2016年ごろに購入したBluetoothイヤホンの電磁波を測定しましたが、今回は2021年 5月に発売されたAnker Soundcore Liberty Neo 2の電磁波を測定しましょう。
Anker Soundcore Liberty Neo 2はアマゾンでも7000件以上のレビューが付いており人気のBluetoothイヤホンです。
過去にもBluetoothイヤホンの電磁波を測定しましたが、あれから数年、進化はすばらしいです。これは買って良かったです。
イヤーフックなしでも耳にピッタリ吸い付くように装着出来ますし、片耳でも自動で認識して使用することが出来ます。携帯用のイヤホンケースで充電も出来るので、外出時でも電池残量もほぼ気にすることなく楽しむことが出来ます。
商品レビューはイヤホンマニアの方々のブログやレビューにお譲りするとして、ここでは使用時の電磁波を測定した結果をご報告致します。
1.まずは不要な電磁波の影響を受けない環境を作ろう
室内や近隣からのWi-Fiや外部から侵入する4G,5Gと部屋の中には電波が飛び飛び交っているので、まずは純粋にイヤホンからの電磁波だけを測定できるように不要な電磁波の影響を受けない環境を作ります。
これには高周波電磁波を遮蔽して視認性にすぐれた電磁波シールドメッシュを使用します。
今回はBluetoothイヤホンということで、対象物が小さいので隙間の無いように包むだけで電磁波ゼロ環境が出来上がります。
まずは測定する部屋の電磁波環境を見てみましょう。
BluetoothやWi-Fi等のマイクロ波の強度は頻繁にデータのやり取りを行うため、数値が目まぐるしく変動します。
そのため、一瞬の数値を捉えることは難しいので、その時点での一番高い値(ピーク値)を見るほうが分かりやすいです。
下の写真は電磁波測定器トリフィールドメーターTF2で測定した部屋の電磁波環境です。
赤丸の数値がピーク値です。この時点では0.987mW/m2となります。
電磁波シールドメッシュで測定器を包んでみよう
ご覧のとおり、電磁波シールドメッシュで測定器を包み込むだけで電磁波ゼロ環境を簡単に作り出すことが出来ます。
メッシュ状で透けて見えるので、簡易的に実験する際には最適な素材です。
電磁波シールドメッシュAG32の詳細はこちら。
2.Bluetoothイヤホンの電磁波を測定
それでは、Bluetoothイヤホンの電磁波を測定しましょう。
調べたところ、男女差や個人差は若干はあるものの人間の頭の幅は大体16cmぐらいだそうです。
なので、16cmの中心に測定器を置いて調べてみましょう。
10枚程写真を撮った中で最も高い数値が出たのが下の写真です。
10.448mW/m2とわりと高い数値が出ました。
数値の変化を動画でもご確認ください。
Bluetoothイヤホンの電磁波の数値の変化は激しく振れますので動画でも撮影しましたのでご確認ください。
どうでしょう。上の写真よりは少なく、ピーク値は4mW/m2ぐらいですかね。
高い数値で4~10mW/m2と結論付けて良さそうです。
なら、4~10mW/m2はどれくらいの強さなの?
それでは4~10mW/m2とはどれくらいの強さなのでしょうか?
携帯電話で通話する際にはこの測定器の測定可能範囲の19.999mW/m2を超えてしまうことがありますので、それに比べると半分以下と考えて良いでしょう。
Wi-Fiルーターからどれくらい離れたら同じ数値になるのかも調べてみました。ルーターの真横では通話時と同様に測定可能範囲の19.999mW/m2を超えてしまいました。徐々に離れていき、1mぐらい離れたところで大体同じくらいの数値だったので、イメージとしてはWi-Fiルータから1mぐらい離れた場所に居る時と同じぐらいの電磁波と考えて良いと思います。
この数値が高いのか気にするほどでも無いかは各自で判断いただくしかありませんが、電磁波の影響以外にもイヤホンは難聴の原因になることもありますのでやはり長時間の使用はやめておいたほうが良いと思います。
非常に客観的で厳しい条件での実験で、信頼性があります。