携帯電話やスマートフォンの普及により固定電話の契約数はここ10年程で半減しているようだ。それでも国内の全世帯の普及率は70%程度はあるのだが、20代の若者たちに限れば7%程度というから今後も増えることは無さそうだ。米国ではすでに全世帯普及率が50%程なので日本も後を追うことになるだろう。
しかしながら高齢者を中心にまだまだ固定電話を使う方も多いだろう。今回は家庭用のコードレス電話の親機と子機の電磁波を測定してみよう。
ブログを読む世代と固定電話を使う世代はマッチしないであろうから、このページのアクセスはあまり無いかも知れないとテンションがあまり上がらないまま続けていきます。^^;
測定対象のコードレス電話について
シャープ JD-G31CL
子機が1台付いています。AMAZONのレビューも200件を越えているので、結構売れているようです。
親機、子機それぞれの磁場と電場に加えて親子間は1.9GHzで通信しますので子機のマイクロ波も測定します。通話時を想定して耳を当てる部分を中心に測定していきましょう。
使用する電磁波測定器について
トリフィールドメーターTF2
新型トリフィールドメーターTF2を使用します。非常に使いやすく1台で低周波の磁場、電場と高周波のマイクロ波も詳細に測定できるので、最近はもっぱらこの機器ばかり使ってます。
関連ページ:NEWトリフィールドメーターTF2のレビュー
親機の電磁波測定
親機の低周波磁界を測定
まずは測定する部屋の電磁波環境を確認しましょう。0.3mGです。
電磁波測定器の頭部(上部)にセンサーがありますので、受話口(耳の当たる部分)を密着させた状態で測定してみましょう。フックは指で押したままなので何もない状態と同様の0.3mG程度です。それでは指を離してフックを上げてみましょう。
関係ないですが、今年入社した新入社員が固定電話の使い方を知らないという記事を最近見ました。ジェネレーションギャップです。
通話状態になりました。ゲゲッ!一気に34.7mGに跳ね上がりました。測定モードは周波数加重モード(Weighted)にしています。周波数加重モードとは基準の周波数よりも高い周波数を検知すると測定器が自動的に加重して表示するモードです。人体への影響を知りたい場合はこのモードを採用します。
それにしても30mG超えは結構ショッキングです。
親機の電界測定
続きまして、親機の電界を測定してみましょう。今回もまずはフックは押した状態から7V/mです。
フックを上げて通話状態にしました。9V/mなのでほとんど変化はほとんどありませんでした。
子機の電磁波測定
親機の測定はこれくらいにして、続いて子機の電磁波を測定していきます。
子機のマイクロ波測定
低周波の磁場、電場は後回しにてして、通信に使われている1.9GHzの電磁波(マイクロ波)を測定してみましょう。コードレス電話の音声データは分割されてパケット通信で親機と送受信します。パケット送信された瞬時には大きい数値が出て、送信直後は数値は一気に下がります。従って大きく表示されている瞬時値よりは赤丸で囲んだピーク値を参考にします。写真では見にくいですが、3.111mW/m2です。(クリックすると大きくなります)
これは携帯電話とほぼ同じか若干低いレベルだと思います。家庭用のコードレス電話でも結構な電波を飛ばしているということです。そう言えばこのコードレス電話の説明書にも以下の記述がありました。裏を返せば傍受は可能と言うことですよね。
■“傍受”にご注意ください
本機は、子機での通話にデジタル信号を利用した傍受されにくい商品ですが、電波を使用している関係上、第三者が故意に傍受するケースも考えられます。機密を要する重要な通話には、親機のご利用をおすすめします。
子機の磁場測定
親機と同じ方法で子機の磁場を測定します。親機では34.7mGとビックリ数値が出ましたが、子機のほうは12mGと親機の3分の一程度でした。決して低い数値ではありませんが、親機よりは相当ましです。低周波磁場を避けたい方はコードレスの子機を使うほうが良さそうです。
子機の電界測定
まとめ
いかがだったでしょうか。今回はコードレス電話の親機と子機の電磁波を測定しました。
一番驚いたのが親機の低周波磁場が非常に高かったことです。30mG以上をずっと耳に当てての長電話は避けたほうが良さそうです。しかしながら、コードレスの子機を使用すると当然、通信電波のマイクロ波が発生します。まさに痛し痒しといったところです。
そうだ、ハンズフリー機能を利用すれば良いと思ったのですが、この機種にはハンズフリー機能はありませんでした。しかし、考えれば昔のように固定電話で長話しすることも無くなったので、それほど気にすることも無いかも知れないと自己完結となりました。^^;
固定電話の電磁波を知りたかったので、固定電話機測定は、ありがたかったです。
最近、父が入居しているホームの個室に、固定電話を引きました。
今までは携帯を父のベッド横に置いていましたが、
海外のサイトで、wifiルーターのそばに置いていた種からは、発芽がまったく無かったのに、wifiルーターの無い部屋では、一斉に発芽したという実験写真を見て、父の携帯を固定に変えました。
wifiルーターから出る電磁波は携帯と同じだそうです。
ただ、固定電話の電磁波も心配だったので、気になっていました。
親機の方が、電磁波が強いとは意外でした。
子機の無い、親機だけにしようか検討していました。
でも、親機だけにするのは、やめます。
ちなみに父の左の脳には、動脈瘤があります。
それも、こめかみのあたりです。
ひとり暮らしが長かったので、さみしいのか、長電話をよくかけていました。
ひょっとして、電話機のせい?
などと思ってしまいましたが、原因はわかりません。