電磁波吸収サボテンは本当に電磁波を食べてくれるのかを検証

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何年も前から気になっていたのだが、電磁波吸収サボテンなるトンデモ植物がネットで売られている。
楽天市場でも「電磁波吸収サボテン」で検索すれば80件以上も出てくるので、長年に渡って売れ続けているのかも知れない。
景品表示法に引っかからずにいまだに普通に売っているのだから、ここは我ら電磁波測定隊が徹底的に調べ上げてみようではないか。

ネットショップのひとつを見てみると

近年、話題の電磁波吸収サボテンです♪

パソコンや電化製品から出る電磁波を食べてくれるんだって♪

NASAの研究でも証明されたんだって♪
スゴイですねぇ♪

となんとも軽いノリで、さらっとNASAの名前まで出してるがNASAってそんな研究までしているのだろうか?
NASAの研究結果のデータを見せて欲しいところだが、植物屋さんにそんなツッコミを入れるのは粋では無いだろう。

ということで、今回は実際に電磁波吸収サボテンなる物を入手して、電磁波を食べてくれるのかを調べてみた。(この食べてくれるという表現は相当ヤバいと思うが敢えて使おう)

入手した電磁波吸収サボテン

電磁波吸収サボテンとして売られている種類はセレウスと言う種類らしいが、何千種類もあるサボテンの中からなぜこのセレウスという種類が電磁波吸収サボテンと言われるようになったのかは調べた限りでははっきりとは分からなかった。NASAに勤めてた人の名前が利用されたのかも知れないが恐らく影の仕掛け人がいるのだろう。(調べる前から疑いすぎっ

そもそも、どの周波数帯域の電磁波を吸収するのかの記載も無いのだが、パソコンや電化製品の電磁波と記載しているので恐らく低周波の電磁波ということだろう。購入した人のレビューを見てもパソコンの横に置いているというレビューが多かったので、パソコンからの電磁波が減衰するのかを調べてみよう。

電磁波吸収サボテンよ、実力を見せてくれ。

それでは実際に測定していきましょう。
使用する電磁波測定器はNEWトリフィールドメーターTF2です。
人体への影響を知りたい場合に使用する周波数加重モード(Weighted)の磁場測定(MAG)にレンジを合わせます。

この電磁波測定器の詳細をお知りになりたい方は「NEWトリフィールドメーターTF2のレビュー 」をご覧ください。

まずは何もなしで

まずはサボテン無しで、赤丸が瞬時値(その瞬間の数値)で青丸がピーク値(その時点数秒間での最高値)となります。
瞬時値3.8mG、ピーク値11.7mGです。
それではサボテンに電磁波を吸収してもらいましょう。いや、食べてもらいましょう。

電磁波吸収サボテンを横に置いてみた

瞬時値4.1mG、ピーク値12.8mGです。
すぐ横に置きましたが、残念ながら電磁波を食べてくれません。
もう、こうなれば正面に置いてみましょう。

電磁波吸収サボテンを真正面に置いてみた

もはやモニターが見えませんが、これなら少しは吸収してくれるのでは・・・
瞬時値4.2mG、ピーク値12.0mG
です。全然ダメです。食べてくれません。

結論

当然ながら、電磁波吸収サボテンは電磁波を吸収しませんでした。いや、食べてくれませんでした。
NASAの研究で証明された電磁波吸収サボテンがひとりの日本のおっさんに否定されました。NASA、文句があったらかかってこい。

ということで植物の緑を見て目を休めるのは良いですが、電磁波は吸収しませんので購入を考えている方は今回の測定結果を参考に、今一度検討してみてください。

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