スマホの電磁波測定アプリは使えるのかを調べてみた

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スマホのアプリ検索で「電磁波測定器」で検索すると数種類の電磁波測定アプリが出てくる。電磁波測定器には磁界検知用のコイルが内蔵されており、スマホ自身が電磁波(マイクロ波)で通信しているのに正確な測定が出来るわけが無いとは思いつつも、そのようなアプリがあるのなら検証してみなければならない。今回はアンドロイド のアプリ3種類と本物の電磁波測定器でどれぐらいの誤差があるのかを調べてみた。

→ 結果だけ先に見たい方はこちら(比較表へジャンプ)


使用する電磁波測定器の紹介

電磁波測定器は新型トリフィールドメーターTF2を使用します。
関連ページ:NEWトリフィールドメーターTF2のレビュー

それでは早速、3種類の電磁波測定アプリの実力を検証していきましょう!

1.電磁波測定器(Free) EMP Detector

電磁波測定器(Free) EMP Detector画面数値の表示はありません。韓国性のアプリでしょうか紹介画像はハングル文字になってます。

通常は「stable」(安定)の表示で電磁波を拾うと「warning」(注意)に変わり警告音が鳴ります。右側のインジケーターに電磁波強度レベルが表示されます。センサーは切り替え可能で「High」「Normal」「Low」とありますが、レビュー欄に「スマホを振るだけでwarningになる」と書いてあったので、やってみました。なるほど、確かにそのとおりです。同じ場所でスマホを揺らすだけで警告音が鳴ります。

これは検証する価値も無いので、このアプリは却下して以下の数値が表示されるアプリで検証していきましょう。

2.Gauss Meter

Gauss Meter画面イメージアナログ表示のメーターです。しかし、そのすぐ下にはデジタル表示もあるので針は雰囲気を出すためと最小値と最大値をメモリーするためにあるようです。また、スピーカーをONにするとガイガーカウンターのような音が鳴って測定している感が出ます。

電磁波発生源に近づけるととりあえず針は動き出します。上部はアナログメーター、下部は方位磁石、時間軸での変化、Bx,By,Bzの計算の切り替えが出来ます。方位磁石は静磁場も測定できるということなのでしょうか、試しに方位磁石にして360度回転させて見ましたが変化はありませんでした。時間軸の変化によってBx,By,Bzの3本のデータが更新されていきます。フレミングの左手の法則によるX軸、Y軸、Z軸でマックスウェル方程式で算出しているということでしょうか、なかなか本格的です。

とりあえず、小難しいことは置いといて高性能な電磁波測定器と並べて測定してみましたので、ご覧ください。

テレビ画面で比較

まずは液晶テレビの画面に近づけ測定してみました。
電磁波測定器が2.5mG(ミリガウス)に対してスマホのアプリのほうは0.350Gauss(ガウス)と表示されております
単位に注意してください。1ガウスは1000ミリガウスです。ということはアプリのほうは350ミリガウスと言うことです。
電磁波測定器:2.5mG、アプリ:350mG(0.350G)
140倍ぐらいの差があります。

シーリングライトで比較

次はシーリングライト(照明)を測定してみます。
電磁波測定器:1.6mG、アプリ:611mG(0.611G)
またまた、全然違います。380倍くらい高い数値が表示されています。

冷蔵庫で比較

続いて冷蔵庫を測定します。
電磁波測定器:0.2mG、アプリ:1791mG(1.791G)
もう笑うしかありません。その差約900倍。だんだん無茶苦茶になってきました。やはりスマホのアプリで電磁波測定をするのは無理なのでしょうか。このGauss Meterというアプリは全くダメでした。異常に高い数値が表示されます。次のアプリに期待しましょう。

3.Ultimate EMF Detector Free

Ultimate EMF Detector Free画面イメージそれでは次のアプリでもトライしてみましょう。アプリを立ち上げるとまずは「Advanced」、「Simple」、「Classic」の画面表示オプションを選びます。

左の画像は「Advance」で選択した場合の画面です。こちらのアプリはUnitボタンで測定単位の切り替えが可能で、「ガウス」「ミリガウス」「マイクロテスラ」から選択可能です。

本物の電磁波測定器のほうの単位はミリガウスなので、アプリの方もミリガウスにして比較してみましょう。

テレビ画面で比較

今回も同様に液晶テレビの画面からです。
電磁波測定器:2.3mG、アプリ:394mG
このアプリも170倍も高い数値が出てます。残念ながら目安にすらなりません。

シーリングライトで比較

続きまして、シーリングライト(照明)です。
電磁波測定器:1.6mG、アプリ:599mG
はい、今回は370倍高い数値です。

冷蔵庫で比較

😥 もう調べる気力も失せてますが、最後なので頑張りましょう。冷蔵庫です。
電磁波測定器:0.2mG、アプリ:1264mG
もう勘弁してください。終わります。

まとめ(2つの電磁波測定アプリと本物の測定器の比較)

どのアプリがどれほど“盛ってる”のか、専用測定器との比較で明らかになりました。アプリごとに結果をまとめました。

使用アプリ 測定対象 本物の測定器(mG) アプリ表示値(mG) 誤差倍率
Gauss Meter テレビ 2.5 350 約140倍
シーリングライト 1.6 611 約380倍
冷蔵庫 0.2 1791 約900倍
Ultimate EMF Detector テレビ 2.3 394 約170倍
シーリングライト 1.6 599 約370倍
冷蔵庫 0.2 1264 約630倍

このように、スマホアプリの数値はかなり誤差が大きく、実用的とは言えません。
正確な測定には、専用の電磁波測定器「トリフィールドTF2」を使うことを強くおすすめします。

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結論

言うまでもなく、スマホの電磁波測定アプリは全く使えませんでした。実際の数値より非常に大きな値が表示されます。

実際、こんな強烈な電磁波が出ている訳がありません。本来、電磁波測定器の仕組みは内蔵されているコイルが磁界の変化を検知して数値として表示しています。スマホにそのようなコイルが内蔵されている訳は無く、おそらくスマホの磁気センサーを利用してただ単に数値を動かしてるだけのような感じです。

少しぐらいの電磁波環境を知る目安になれば入れておいてもいいかなと思いましたが、こんなアプリを入れていても容量を使うだけですのですべてアンインストールしました。

今回使用した電磁波測定器の詳細:新型トリフィールドメーターTF2
電磁波測定器を一時的に利用したい方は電磁波測定器の1週間レンタルもあります。

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