電磁波の測定単位について

電磁波を測定する場合の単位は電磁波の種類(低周波か高周波か)によって違ってきます。周波数の違いにより電磁波の性質が違ってくるので、ひとつの単位で比較することができないからです。 低周波の場合はひとつの波(波長)が大きいので電場と磁場を分けて測定しますが、高周波の場合は電場と磁場が一体化しているので電力密度という単位で表します。
周波数 波長 測定単位
低周波 送電線・電化製品 50Hz・60Hz 5000~6000Km 磁場(ガウスorテスラ)と電場(V/cm)
高周波(マイクロ波) 携帯電話・電子レンジ 1.5~2.5GHz 約12~20cm 電力密度(mW/cm2

磁場の単位(低周波)
ガウスというのは磁気の単位として耳にしたことがある方も多いと思います。ガウスというのは磁束密度の国際単位で、1平方センチメートルあたりの磁力線の数を指します。 1997年年10月1日から磁束密度の国際単位はガウスからテスラに変更されましたが、旧来からのガウスが主に使われています。(トリフィールドメーターもガウスを採用しています。) ちなみ地球上では平均50マイクロテスラの磁場があって、極地(北極や南極)に近づくほど高くなっています。N極とS極は動かないので静磁場と言います。

電場の単位(低周波)
下敷きをこすって頭に近づけると髪の毛が立ちます。これは下敷きに電気が集まり髪の毛が吸い寄せられたのであり、これが電場です。電場の強さを表す単位は「キロボルト/メートル(kV/m)」や「ボルト/センチメートル(V/cm)」を用います。低周波の電磁波問題は磁場のガウスが基準となることが多いのですが、電場の人体への影響も懸念されています。 1kV/m=10V/cm

電力密度の単位(マイクロ波)
携帯電話や電子レンジのマイクロ波の単位についていは、電場と磁場が絡み合って状態で出てきます。1平方センチメートルの面積に何ミリワットの熱量が通過したかで考えます。 電磁波の伝わる方向に対して垂直な単位断面積当たりの通過電力(単位:mW/cm2等)です。

前に戻る前のページへ戻る