Nintendo Switchの電磁波測定から分かった影響を減らす必須設定とは

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

ようやくゲーム機のニンテンドースイッチの品薄も解消されたようで、遅ればせながら入手できたので今回はニンテンドースイッチの電磁波測定の結果を発表します。測定調査からある設定を変えるだけで劇的に電磁波の影響を減らせることが分かりました。その必須設定とは・・・

また、低周波の測定に加え、コントローラーのJoy-Con(ジョイコン)は無線通信出来るので、通信電波のマイクロ波も調査したので併せて報告致します。

プレイ中の色んな地点で測定してみた

ACアダプタ

まずは最も高い数値が出ることが予想されるACアダプタから測定します。
25mG。やはりかなり高い数値が出ました。ACアダプタからは出来るだけ距離をとって遊んで下さい。

ドック前面

TVモードでは本体をドックに置いてプレイします。その状態での前面の数値は約17mG
これも体からは遠ざけるほうが良いでしょう。

ドック背面

同じくTVモードでのドック背面の数値です。約4mGなので前面よりは低い数値でした。前面のほうがより電子部品に近いということでしょうか。

コントローラー

コントローラーは有線でのUSB接続とジョイコンを使った無線通信の2パターンを測定しました。コントローラーはずっと手で握る部分なので上記のACアダプタやドックと違い距離を離すことは不可能なので気になるところです。

USBコントローラー

まずは有線のUSB接続した場合のコントローラーからご覧ください。
センター部分で測定したところほぼゼロでしたが、グリップ部分に密着させた状態では約2.5mGでした。

Joy-Con(ジョイコン)

ジョイコンは高周波のマイクロ波(Bluetooth 3.0)で通信するのでコードレスで操作性はバツグンなのですが、通常の低周波電磁波に加えて通信用の高周波電磁波も気にかかるところ。上のUSB接続コントローラーと同様に低周波の測定とマイクロ波の測定もしてみました。
結果は下の写真のとおり、低周波は0.1mG程度。マイクロ波も1分間での最大値も0.14μW/cm2と全く気にする必要は無さそう。
当然、近距離無線通信なので高い数値は出ることは無いのだが、やはり実測してみると安心。意外といいぞ、ジョイコン君!

ついでにジョイコンをグリップから外してさらに近接測定してみたが、0.232μW/cm2と少しは上がったが問題なし。

携帯モード

移動中など場所を選ばず遊べる携帯モードの場合はどうだろうか。
前面、背面、上下左右の合計6地点で測定してみた。結果は以下のとおり。
前面と背面が約6mG上下の平均が約2.5mG左右が1mGとなった。
ジョイコン単体での測定値はほぼゼロだったので、モニターに装着することで左右で1mGになったということはモニターからの影響を受けているようだ。前面、背面で6mG程度あるのであまり顔を近づけてプレイするのは良く無いでしょう。

 

コントローラーの設定で意外な落とし穴があった

ずっと握るコントローラーが低い数値で一旦は安心したのだが、ひとつ気になったのがコントローラーには振動用のモーターが搭載されている。そのモーターが作動したらどうなるのだろうか、マリオのヒップドロップをしまくってあえてモーターを作動させた状態を調べてみた。動画撮影したのでご覧ください。(約20秒)

バイブレーションは軸のずれたモーターが回転することで振動を生み出しているわけだが、なんとモーターが回った瞬間に電磁波測定器の針が振り切れる。臨場感は犠牲になるものの、電磁波が気になる方は振動オフが必須設定と言えるだろう。
ちなみに振動OFFの設定はHOMEメニューの「設定」から、「コントローラーとセンサー」→「コントローラーの振動」を選ぶと変更できます。

まとめ

いかがだったでしょう。今回はゲーム機のニンテンドースイッチの電磁波を調査しましたが、近距離無線通信の高周波電磁波に関してはそこかしこで飛び交っている電波と同じレベルなので全く問題なし。低周波電磁波については、TVモードではACダダプタとドッグからなるべく離れること、携帯モードではモニターに極度に顔を近づけないことを守れば大丈夫。そしてコントローラーについては振動をOFFにすることをお忘れなく。

今回使用した電磁波測定器の紹介

最後に今回利用した電磁波測定器の紹介をします。

トリフィールドメーター モデル100XE


磁界(0-100mG)、磁界高感度(0-3mG)、電界(0~1000V/m)、マイクロ波(0.01~1mW/cm2)の測定が可能な電磁波測定器です。
今回は磁界(0-100mG)を中心に使用しました。
通信電波はマイクロ波となりますが、今回測定したジョイコンのような近距離無線通信の微弱な電波はこの測定器ではほぼ反応しないので、下のマイクロ波専用の電磁波測定器TM-195を利用しました。

TENMARS TM-195

測定可能周波数は50MHz~3GHz。今回はBluetooth 3.0で通信する無線コントローラーJoy-Conの電磁波を測定しました。Bluetoothは2.4GHzの周波数を複数チャンネルに分けて利用する近距離無線通信規格です。
電子レンジも2.45GHzなので干渉を起こすケースがあります。NintendoのウェブサイトのQ&Aの中でもJoy-Conの不調の場合の一因として以下の記載もあります。

電波干渉を引き起こすような機器(電子レンジ、コードレス電話など)が周囲にある場合は、それらの機器の電源を一時的にOFFにするか、本体の場所を変えるなどして改善がないかお試しください。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

あなたの希望を電磁波測定隊にお願いしよう!

こんな機器や家電の電磁波を測定して欲しい、或いはこんな環境下での電磁波強度を調べて欲しい等のリクエストがありましたら、下記のフォームからご送信ください。

個別にお返事を差し上げることは出来ませんが、次回の記事の候補とさせていただきます。

    コメントを残す

    *

    macco